クローズアップ

日本の市民社会団体を支えるオンライン寄付サイト「Give One(ギブワン)」

 非営利団体が行う公益活動の資金源として一般からの寄付は欠かせません。今月は、早い時期からオンライン寄付サイトを開設し、公益法人やNPO法人を支えてこられた特定非営利活動法人パブリックリソースセンターの事務局長岸本幸子氏にお話を伺いました。(聞き手:白石)


ミッション:

Give Oneは、寄付というライフスタイルの実現を支援し、「世の中をよくしたい」という一人ひとりを応援します。

3つの約束:

@安心して寄付をはじめられる信頼の

サイト

A社会問題やNPOに触れ、志を活かせ

る社会参加のサイト

B寄付の手ごたえを実感できるNPO

のコミュニケーションサイト

 

■Give One を立ち上げた経緯

 Give Oneの前身であるオンライン寄付サイト「ガンバNPO」は、クレジットカードとネット銀行を使って、いつでも思い立ったときに寄付ができるサイトの先駆けとして2001年7月にアースセクター株式会社が開設し、2002年10月にパブリックリソースセンターに運営移管したものです。2008年12月、「世の中をよくしたい」という一人ひとりを応援するサイトとして生まれ変わるために、名称を「Give One」に変更し、機能をさらに充実させてリニューアルオープンしました。Give Oneという名称には、「すべての人が、持てるものの1%を寄付する」というビジョンがこめられています。2008年1年間の寄付額は580万円、1,600件でしたが、リニューアル後は3倍のペースで伸びています。オンライン寄付は、米国においては2000年ごろから注目を集めるようになり、その後日本においても積極的な導入が試みられ、これまでに10サイト以上が開設されています。
 オンライン寄付事業を開始したきっかけは、日本における寄付の伸び悩みについて考えたことでした。寄付が伸びない原因は3つ考えられます。@寄付できる団体の情報がない、B手軽な決済システムがない、B寄付をした人と寄付を受けた側との間のコミュニケーションがない、ということが考えられたわけです。その3つを解決する方策としてオンライン寄付事業をスタートさせました。オンライン寄付サイトを通して日本の寄付文化が広がる一つのきっかけになればと思います。

(特活)パブリックリソースセンター 岸本幸子事務局長

■オンライン寄付サイトの意義
 オンライン寄付サイトは誰でも思い立ったときに気軽に少額から寄付ができる、寄付の入門編といえます。また、個々のNPOがオンラインシステムを持つことが難しいときに、登録団体から情報を得て寄付者に発信するという意義も多くあります。またGive Oneはクレジットカード会社及びジャパンネット銀行と契約を結び決済システムを個々の団体に代わって提供していくことで、中間支援的役割を果たしています。


■寄付に対する意識変化
 寄付に対する認識は2002〜2008年まで徐々に変化してきています。寄付を募ることに対するNPO側の意識も徐々に高まると同時に、市民の側でも、寄付という「もうひとつのボランティア」「社会参加の新しいかたち」に気付きだしたからです。寄付することで団体を応援し、世の中を変えられるという認識が広がってきたといえます。NPO法設立当時から2005年まではNPOについての理解が広まった時期で、NPOが定着してからの時期は、寄付の認識が広まる時期であったといえます。
 Give Oneでは、これからもより幅広い層に寄付を知っていただき、寄付が容易にしかも効果的にできるようにサポートしていきたいと思っています。

 

■信頼ある団体を登録
 Give Oneでは、不特定多数の方に寄付を呼びかけているという責任を重く受け止めて、「信頼できる団体」を登録するように心がけています。そのため、現在は登録団体の公募方式はとっていません。@推薦方式と、A公開情報によるスクリーニングの2つの方法により、Give Oneから団体のみなさまに応募のお声がけをすることにしています(2009年2月現在)。ご応募いただいた団体については、運営評議会がGive One独自の審査基準で審査を行い、登録団体を選んでいます。この審査の存在が信頼性のあるサイトを生み出しているといえます。
 およそ10の登録団体でスタートしたGive Oneは現在71団体。今後も増やしていく予定です。国際協力関係の団体や子どもに関連した活動を行う団体が多いですが、地域に根付いている活動の先駆的モデルになるような団体や、新たに生まれた社会的な課題に先駆的に取り組む団体が多く登録されていることがGive Oneの特徴といえます。

オンライン寄付サイト「Give One(ギブワン)」のトップページ

■充実した寄付者サポート
 2008年12月からGive Oneとして再スタートしましたが、本サイトではフリーキーワード検索、テーマ別検索、地域別検索など、検索機能の充実を図っています。さらに団体情報やプロジェクトの情報も拡充することで、団体比較などを通して自分の関心に近い団体を探し寄付ができるようになりました。またこれまでの「マイページ」の機能を拡張し、自分の寄付履歴をみるだけでなく、継続寄付(クレジットカードによる自動引落しの寄付)の管理をしたり、寄付先の団体にメッセージを送ったり、自分の関心に合ったおすすめ情報を見たりということもできます。今後は全国的に利用されるサイトを目指すためにも、全国各地で活動する団体に登録していただきたいと考えています。

 

■Give One寄付者像
 2008年8月に「ガンバNPO」(現Give One)で行ったアンケートによると、サイト利用者の70%は男性で、年齢別には20代から40代が大多数を占め、30代が4割を占めています。通常公益活動にスタッフやボランティアとしてかかわるのは、圧倒的に女性や高齢者が多いのですが、オンライン寄付の場合は、仕事で忙しい男性が公益活動を支える手段として活用してくださっているようです。また、Give Oneの強みであるクレジットカード決済が男性に受けていることも、男性の占める割合が高い一つの要因であると考えています。

 

■ Give Oneのこれから
 これからは企業の社会貢献活動も、従業員をまきこみながら行う活動や、社員やお客さまの社会参加を促すことに重点がおかれていくとみています。Give Oneでは、このような企業の社会参加活動との連携を進め、オンライン寄付システムの職場募金への提供、ポイント寄付との連動などにも取り組んでいくことを計画しています。
 Give Oneは寄付という社会参加を全ての人に提供していく社会インフラになっていくでしょう。インフラづくりにご参加くださる方の、知恵とご支援を募っています。

 


 お忙しい中、岸本事務局長にはオンライン寄付サイト並びにGive Oneについてのインタビューにご対応いただき、大変有意義なお話をお伺いすることができました。更に詳しい内容をお知りになりたい場合には下記までお問合せください。

 

(特活)パブリックリソースセンター Give One運営事務局 田口
お問い合わせ先: http://www.giveone.net/cp/pg/siteinfo/ContactPage.aspx


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